最近になって「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」という呼吸器疾患が問題になってきています。WHOの報告では世界の死亡原因の第4位であり、2020年には第3位になるといいます.原因はほとんどがタバコを吸い続けることによるもので、肺の呼吸機能が徐々に低下して咳や痰に悩まされ、やがて呼吸困難に陥る病気で、従来の慢性気管支炎と肺気腫を含みます.毎年1万人以上がこの病気のため呼吸不全で亡くなり、軽度の人も含めて全国に約530万人の潜在患者がいるといわれ、今後増え続けていくと考えられています.しかも本人だけでなく、受動喫煙によって煙を吸った家族にも発症することが問題となっています.予防するにはまず禁煙することですが、慢性閉塞性肺疾患はとてもゆっくりと進行するので、この病気の初期に軽い呼吸困難を感じてもあまり切迫感がなく、タバコをやめる必要性をなかなか自覚できないようです.タバコの煙に含まれるタール分の中にはベンツピレンをはじめ様々な発がん物質や化学物質が含まれていて、呼吸器疾患だけでなく消化器や循環器や神経系まで侵します.タバマの害は今更いうまでもない事ですが、喫煙を続ける事で確実に呼吸機能は低下していくのです.喫煙経験の長い高齢者ほど発症しやすく、1950年以降年々増加する喫煙量を追うように20年後の死亡者数が増加し、今後長期喫煙者の10~15%に慢性閉塞性肺疾患が発症すると予測されています。ニコチン依存度が高い人ほど禁煙時の禁断症状が強いのですが、最近では禁断症状をやわらげる禁煙補助剤として、ニコチンガムやニコチンパッチなどがあります.また肺機能が衰えてきて身体を動かすのがおっくうで運動不足になると、呼吸困難がいっそう強まるので腹式呼吸などの呼吸訓練が欠かせません.全身の筋力低下を予防するにはウォーキングが有効です.

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