悪性リンパ腫, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=96200 / CC BY SA 3.0

#がん_(悪性腫瘍)
#悪性リンパ腫
悪性リンパ腫

悪性リンパ腫(あくせいリンパしゅ、ML: Malignant Lymphoma)は、血液のがんで、リンパ系組織から発生する悪性腫瘍である。

リンパ系組織は全身を巡っているため、肉腫及び癌腫の癌とは異なり、外科手術による切除は行わず(但し、腫大による圧迫などを緩和するため姑息手術を行うことはある)、主に放射線療法および化学療法を適応する。リンパ腫には「良性」はない為、必ず「悪性」ということになるが、日本語の病名としては明示的に「悪性リンパ腫」と呼び習わしている。診療科目は血液内科や耳鼻咽喉科などである。

悪性リンパ腫は、単一ではなく、多様な病型のリンパ系組織のがんの総称である (その疾患分類については今でも分類作業が進行中である)。病型を大別すると、ホジキンリンパ腫(Hodgkin's lymphoma, HL、あるいはHodgkin's disease, HD)と非ホジキンリンパ腫 (non Hodgkin's lymphoma, NHL) がある。欧米ではホジキンリンパ腫が多数を占めるが、日本人のホジキンリンパ腫は約10%であり、日本では殆どが非ホジキンリンパ腫で占めている。病型によって治療方針及び予後が大きく異なるので、リンパ腫では自己の病型を知ることが重要である。日本人の2000年における年間推定患者数は約1万3000人、発生率は10万人に約10人程(欧米人は10万人に約20人)で近年増加傾向にある。

リンパ腫は全身に発生するというその性質上、治療を行ってもがん細胞が完全に消えたことを証明することはできない。そのため「完治」という表現はせず、腫瘍を検出できなくなった時点で「緩解(寛解)」したと表現する。これは、同じ血液のがんである白血病と同様の扱いである。緩解に至ってもがん細胞が残存していることがあって、再発するケースもある。

原因はわかっていないが、ウイルス説・カビ説・遺伝説などがある。小児白血病、絨毛癌などと並んで、悪性腫瘍の中では、比較的抗がん剤が効きやすいとされる。抗がん剤は活発な細胞を攻撃する為、一般に、がんの進行が早い悪性度の高いものほど抗がん剤に対する感受性が強く、進行の遅い低悪性度は感受性が低いとされている。

頸部(首)、鼠径部(股の付け根)、腋窩などのリンパ節が腫大する(腫れる)ことが多い。リンパ節が1cmを超え肥大が進行したり、腫瘤の数が短期間で増加する場合は、慢性リンパ節炎、結核性リンパ節炎、亜急性壊死性リンパ節炎などがある。また、腫脹の原因が不明な場合は一度感染したEBウイルスが再活性化、病症が慢性化していないか調べることも重要である。

各臓器に発生するリンパ腫の場合にはレントゲンや内視鏡による検査で発見される場合もある。また全身の倦怠、発熱、盗汗(ねあせ)、体重の減少などがみられる場合もあり、これらの全身症状はB症状と呼ばれる。B症状は、予後不良因子とされている。

進行すると全身の衰弱、DIC、多臓器不全などから死に至る。

リンパ腫を疑う場合は触診、血液検査、造影CT検査などを行い病変の部位を検索するが、確定診断はリンパ節生検を行うことにより病理組織分類や遺伝子異常の検索もおこなうことがある。針生検での診断は難しいため、リンパ節を切り取って組織を調べることが多い。

リンパ腫の病期分類としては、次のAnn Arbor分類が世界的に用いられている。通常の癌と異なり、0期という分類はない。
※造血器腫瘍診療ガイドラインより引用し改変。

ほかに、Lugano 分類が使用される事もある。
※造血器腫瘍診療ガイドラインより引用し改変。

国際予後因子 (international prognosis index: IPI) が有名である。予後因子の数で患者を層別化し、予後を判定する。予後因子として、
が挙げられている。標準治療(CHOP療法など)を行った場合の予後は、5年生存率が25%程度。

非ホジキンリンパ腫は、ホジキンリンパ腫に該当しない多様なリンパ系組織のがんの総称であるので、世界的に統一された分類というのはなかったが、1999年に発表されたWHO分類が現在有効である。非ホジキンリンパ腫は、B細胞ががん化するか、T細胞あるいはNK細胞ががん化するかによって大きく2つに分類される。前者をB細胞性腫瘍と言い、後者をT/NK細胞性腫瘍と言う。

リンパ球の腫瘍としては急性リンパ性白血病 (ALL)、慢性リンパ性白血病 (CLL)、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫を始め各種ある。それ...

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