12月9日、57歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま。
誕生日にあたり寄せられた文書は、2019年の1.5倍の約4,100字だった。
57歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま。
宮内庁が新たに公表した天皇皇后両陛下の映像では、上皇后美智子さまから引き継がれた皇居での養蚕に2020年初めて取り組まれた皇后さまが、採れた繭を手にしながら、「小さくてかわいいね」などと話されていたという。
誕生日にあたり寄せられた文書では冒頭で、「今年は、特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年になりました。世界中が新型コロナウイルス感染症の大きな災厄に見舞われることとなり大変に心の痛む年でした」
医療従事者や生活困窮者、貧困世帯の子どもたちなど、新型コロナウイルスの影響で苦労を重ねる人たちの状況を理解するため、皇后さまは陛下とともに16回にわたり説明を聞かれた。
皇后さまが文書につづられた、コロナ禍に直面する国民を案じる思い。
「国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたい、かけがえのない存在であるということを身にしみて感じます」
さらに...
「私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております」
皇后さまの文書について、フジテレビの宮内庁担当記者は...
フジテレビ宮内庁担当・宮崎千歳記者「今回の文書は去年の1.5倍、およそ約4,100字にも及び、大半がコロナ禍への思いです。直接の交流が難しい中で、社会の1人ひとりを気遣い、ご自身を含めたみんなで心を合わせて乗り越えていきたいという切実な思いをこの文書を通じてお伝えになりたかったのではないかと拝察しています」
文書では、大学生になった長女・愛子さまへの思いもつづられていた。
「早いもので、来年には成人することを思いますと幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります」
さらに、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル回収をうれしいニュースと喜ばれた皇后さま。
「今後、持ち帰られたとみられる砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源について、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております」
皇后さまはこの快挙に触れたいと考え、カプセルの到着を確認してから文書を仕上げられたという。
皇后さまは、現在も適応障害の治療を続けられているが、医師団は「回復の途上にあり、治療を続けることが大切」と説明している。
(2020/12/10)
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