日々、20万を超える数が確認される新型コロナウイルスの新規感染者。各自治体も対応に追われています。
兵庫県で5日から始まったのは、医師の診断がなくても自宅療養ができる「自主療養制度」。県のホームページから検査キットを申し込み陽性だった場合、「自主療養登録センター」に登録後、自宅などで療養します。初日はWEBでの予約が殺到し、準備していた1000キットがわずか30分で受付終了になりました。
(斎藤・兵庫県知事)「制度の立ち上げですので、まずは1000キットからスタートさせてもらっています。できるだけ早く、1日4000キットまで増やすことをやりたい」。
大阪でも、夏休みに帰省客が多く利用するJR新大阪駅と大阪駅に無料の検査場を設置。茨城県に住むいとこに会う前に利用しに来た親子3人が、検査を受けていました。10分程度で検査を済ませ、スマホに来る結果の通知を待ちます。
(母親)「検査結果を確認・・・陰性!陰性やって、よかったね」。
(子ども)「ママは?」(母親)「ママも陰性」(子ども)「安心した」。
感染者が急増する一方で、重症者は第6波よりも少ない水準で推移しています。しかし、新型コロナには、たとえ重症化しなくても大きなリスクが潜んでいます。
(北野病院・新型コロナ後遺症外来担当 丸毛医師)
「残念ながら、けん怠感・息切れ・集中力の低下とか、そういった症状(後遺症)が、なかなかよくなられない方がいることは確かです」。
“新型コロナ後遺症”です。イギリスの医学誌はコロナ患者の8人に1人に、感染後3ヵ月から5ヵ月の間に後遺症が見られたという研究結果を掲載。
来年6月まで予約で埋まっているという、大阪市内にある北野病院の「新型コロナ後遺症外来」では、外来を開設した去年6月と比べて、今は受診する人の年代に違いがあると言います。
(丸毛医師)「1年前は(外来に来るのは)40~50代の方が中心でしたが、最近は高齢者が少なくて10代、あるいは20代が増えている印象」。
この日診察を受けていたのは、去年8月に感染したという50代の女性。
(患者)「後遺症が、1年以上続いているので・・・」。
(丸毛医師)「症状で困っていることは?」。
(患者)「不眠と睡眠が浅いのと、けん怠感も続いている」。
中でもこの女性を苦しめているのが“物忘れ”。
「物忘れがすごく激しくて、自分でも分からなくなることがよくあって、さっきまで分かっていたのに思い出せなかったり、知っている道なのに分からなくなったりとか。『あれ、私何でここにいまいてるんだろう』ってパニックになることが多くある」。
医師によると気温が高くなる夏は、特に注意が必要だといいます。
(丸毛医師)「夏めちゃくちゃ暑くなるときと、冬のすごく寒くなるときは、すごくストレスがかかって、後遺症の症状がぶり返している方が多い。少し休んでいただきながら、(治療を)やっていきましょう」。
1年以上、不眠症や頭痛などの後遺症に悩まされているという50代女性は周囲から理解が得られず、仕事を辞めざるを得なくなったといいます。
「周りにコロナにかかっている人がいないので、どこまでしんどいかというのが全然理解してもらえなくて、しんどかった。(コロナ後遺症を)軽視してほしくない」。
今は薬を飲み、症状は改善しているそうですが、心配は尽きません。
「無職になっているので、母子家庭なので、家庭を支えないといけないので、そこがしんどい部分がありますね」。
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