■肺がんのがん再発について
肺がんは、早期の1期(ステージⅠ)の肺がんでも、術後にがんが再発することがあります。2期(ステージⅡ)、3期(ステージⅢ)となると再発のリスクが高くなってきます。多くは2年以内にがん再発すると言われています。
再発してしまうと治癒させることが困難となってきます。
術後のがんの再発予防を十分に行うことが最も大切になります。
補助療法としては、化学療法が多くの場合行われています。
■肺がんのがん再発予防として(がん免疫細胞治療の症例)
肺がんの症例の中でこの方は、60歳女性、診断時既に縦隔や頸部のリンパ節に転移をきたした肺がんでした。
抗がん剤治療と共にがん免疫細胞治療を行いました。がんは縮小し、その後も長期に渡って維持されていました。
8年経過したところで肺のがんを手術で切除し、リンパ節のがんはすでに消失していました。その後、現在までがん免疫細胞治療と薬物療法を継続しておりますが、がんの再発の兆候はなく、今のところ全身にがんは認めていません。
なお、肺がんの術後のがん再発予防に関するがん免疫細胞治療の効果に関しては、多くの臨床試験が行われています。
日本では千葉県がんセンターで無作為化比較試験という方法で、効果を検証しておりますが、化学療法にがん免疫細胞治療を加えて行うことで、手術後のがん再発の数が減少することが報告されています。
このような臨床試験は、世界中で行われ、解析した結果も論文で報告されています。世界で最も権威のある学術誌でその結果が報告されていますが、その結果、がん免疫細胞治療を行うことで肺がんのがんの再発のリスクが減るということが報告されています。(※)
(※)
『Cancer Immunol Immunother』 Kimura H, Matsui Y, Ishikawa A, Nakajima T, Yoshino M, Sakairi Y.Randomized controlled phase III trial of adjuvant chemo-immunotherapy with activated killer T cells and dendritic cells in patients with resected primary lung cancer. Cancer Immunol Immunother. Epub 2014 Sep 28.
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