「東北大学 新技術説明会」(2021年7月27日開催)にて発表。
https://shingi.jst.go.jp/list/tohoku/2021_tohoku.html
【新技術の概要】
COVID19におけるJAK/STAT・TGFβ/SMAD活性化は、サイトカインストーム、ACE2・TMPRSS2誘導による易感染性、酸化ストレス、肺線維化、呼吸不全の原因となる。タンパクAはSOCS1・SMAD7・UCP2誘導により複合的にこれらを抑制する。Aは全身・経気道投与が可能であり、COVID19重症化予防・治療、その他炎症関連疾患の吸入を含む新規治療法の確立に寄与し得る。
【従来技術・競合技術との比較】
コルチコステロイド、抗IL6製剤、ニンテダニブ、Nアセチルシステイン等が従来治療薬だが効果は限定的で副作用も多い。Aは中心代謝経路調整を介した翻訳後修飾への影響(アセチル化・脱メチル化)により、ヒストン・SOCS1・SMAD7・UCP2の機能を調整する。これらは新規作用機序であり、経気道投与が可能であることも有利な点である。
【新技術の特徴】
・細胞代謝と翻訳後修飾の相互関連に着目した新規作用機序
・生体物質であること、経気道投与可能であることにより得られる高い安全性
・HEK293細胞を利用したリコンビナントタンパクとして、安価、簡便に得ることが可能
【想定される用途】
・新型コロナウイルス感染症の感染予防薬・重症化予防及び治療薬
・JAK/STATが関連する関節リウマチ等の自己免疫疾患に対する治療薬
・TGFβ/SMADが関連する特発性肺線維症等の線維性疾患に対する治療薬
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